研修などいろんな場面で「ウィル、キャン、マスト」は、良く耳にします。それぞれを「円」で表して、その重なり合うところを見つめるということですね。余談ですが・・・これは、組織心理学者の「エドガー・H・シャイン」の考えから派生したものという説と、経営学者の「ピーター・F・ドラッカー」の考えから派生したものという説とがあるみたいですね。
■Will やってみたいこと
■Can できること
■Must 求められていること、期待されていること
さて、公務員の再就職活動の際には、この3つの円が重なっているところで働けるとようにすることを意識して活動しましょう。再就職に限定せず、「現職」或いは「セカンドキャリア」としてもこの考え方は当てはまるので意識しておくと良いでしょう。少し具体的に掘り下げて考えてみることにします。
①Will やってみたいこと
セカンドキャリアを考えるにあたり、自分が何を求めているのか、どんな働き方をしていきたいのか、、、キャリアの棚卸しで見えてきたことも参考になります。理想の仕事生活を考えて見るのもワクワクしますね。セカンドキャリアにおいては、仕事生活の幅を今よりもグンと広げて、趣味でもボランティアでも、、、プライベートも含めてどんどんピックアップしてみると良いでしょう。
②Can できること
仕事や趣味で身に付けた能力やスキルがCanになります。再就職する上では真っ先に考えることですね。キャリアの棚卸しでまとめた得意分野が入ってきます。企画力・調整力・統率力など、働いてきたことで身に付けたことはたくさんあるはずです。どんどんピックアップして、なぜこういった能力が身についたのかをじっくり考えてみましょう。
③Must 求められていること
期待されていることこれは自分を分析するものではないので、この3つの中では悩ましいジャンルとなります。セカンドキャリアで自分に求められているものは何?これまでの働きの中ではあまり意識することのないMust。ちょっと観点ズレますが、親の介護・家族の同意などもMustとして捉えて置く必要が出てきます。
この円の重なりのところで、WillとCanだけだと身も心も満たされていて良さそうに見えるのですが・・・それが具体的に組織から、社会から、身内から、求められている或いは期待されている事なのか?ここがポイントになってくるわけです。WillとMustだけだと、やりたいことと求められていること(期待されている事)はわかるけども、必要な能力が無い(未経験でやってみたいことはこれ)ということですね。再就職という観点からだとCanは必須ですね。でも、セカンドキャリアという広い捉え方が大切なので、まずは細かいことはさておきバンバンピックアップしてみましょう。
いずれにしても、この3つの円の重なりがとても重要でして、自分のやってみたいことと、出来ることがマッチしていて、それが仮にでも世間から求められていること、周囲から期待されていることだと、充実したバランス良いキャリアライフが実現可能となるわけです。確かにこのバランスは重要なんですが・・・例えば、興味あるWillに取組んでいたらMastもCanもくっついてくることは良くあることです。なので、まずはこの3つを丁寧にダイナミックにあぶり出してみるところから物語は始まります。
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